最初のプログラム「KJ法と質的研究法(3)」は、以前から行われていた研究の一環として発表されました。
通常は、質的研究法vs量的研究法 といった対立軸、あるいは補完軸が想定され、KJ法はそのうち質的研究法の一つとして位置づけられています。
発表者は、このような既成の見方ではなく、質的・量的研究の双方に共通する「データから見解を導く手法」としてKJ法を位置づけています。
データが質的なものであれば、それを解釈・分析するなんらかの切り口なり技法があってしかるべきです。データが量的なものであっても、同様です。
しかし現実には、質的研究において、どのような切り口・技法を使うのか "説明" が求められるのに比して、量的研究においては、数量的データを示してあるだけで、それらの解釈の仕方にかかわる技法が、問われることはあまりない、という状況報告および問題提起がなされているわけです。
データの処理技術という観点からみれば、KJ法は、データが量的・質的であるかにかかわらず、それらを解釈する技法、あるいは考え方として位置づけられる、と発表者はみなしているわけです。
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注: 本内容は、発表内容に対する議事録ではありません。文責はすべて本ブログの筆者にあります